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放生会 筥崎宮

「筥崎宮放生会」は1000年以上の歴史を持つあらゆる生命を慈しみ、秋の実りに感謝する祭りで、博多三大祭りの1つとされています。福岡市の無形民俗文化財に指定されている御神幸(御神輿行列)は隔年で開催されています。期間中は放生会の名物「新しょうが」の他、たくさんの露店が立ち並び、多くの人で賑わいます。


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放生会 筥崎宮のトップ画像

放生会 筥崎宮の歴史

放生会は日本三大八幡宮である「筥崎八幡宮」の秋祭りです。
博多では「梨も柿も放生会」と親しまれ、博多どんたく、博多祇園山笠とともに、博多三大祭に数えられ、その歴史は1000年以上続いています。

祭りの起源は「合戦の間多く殺生すよろしく放生会を修すべし」のご信託であり、放生会は「万物の生命をいつくしみ、殺生を戒め、秋の実りに感謝する」お祭りとされています。
その為、放生会の期間中には、やむなく殺生した生き物や、ペットなどの御霊祭りも行われます。

放生会の教えは元をたどれば仏教由来のものです。
しかし、明治の神仏分離令以前は神仏が混合して信仰されていたため、その名残から放生会は現在でも全国の寺社、神社で行われています。
その中でも筥崎宮の放生会は最大規模と言われており、開催期間の一週間は連日大変な賑わいを見せます。

なお放生会の一般的な読み方は「ほうじょうえ」ですが、福岡では「ほじょうや」と呼ばれています。


放生会 筥崎宮の見どころ

放生会が始まると筥崎宮の表参道には数百件の出店が並びます。
約1キロある参道の両端を出店が埋め尽くす様は圧巻です。
また、近年では珍しくなったお化け屋敷、見世物小屋も出店しており、昔ながらのお祭りの雰囲気が楽しめます。

訪れた際に必ず食べたいのが、筥崎宮名物の社日餅(焼き餅)です。
もちもちの革に包まれた餡は甘さ控えめ。ぜひ焼きたてを食べてみましょう。

また、放生会を語る際に欠かせないのは「筥崎宮おはじき」と「ちゃんぽん」と呼ばれるビードロです。
「筥崎宮おはじき」は以前販売されていた放生会おはじきとは違い、通年で購入することができます。
筥崎宮をモチーフにしたおはじきが20個セットになっており、博多人形職人の手仕事を感じられるとても可愛らしいおはじきです。
悪災をはじくと言う意味でお守りとしても人気です

もう一つの「ちゃんぽん」は放生会でのみ購入することができます。
ガラスの絵付けは全て筥崎宮の巫女さんの手によるもので、販売数は2100個限定となっています。
こちらは放生会初日の朝8販売時1時間のみの販売です。
当日朝6時から整理券が配布されますが、希望者はかなり多く入手するはなかなかに困難です。

また出店では新生姜が売られているのがよく目に付くのですが、その由来はかの有名な「黒田官兵衛」と恩人である「加藤重徳」にあります。
黒田官兵衛は幽閉された際、敵でありながら親身に世話をしてくれた「加藤重徳」に感謝し、自身が助け出された後、箱崎に隠居用の土地を与えました。
そして官兵衛が筥崎宮を訪れた際に、話を聞きつけた重徳は屋敷に生えた新生姜を手土産として駆けつけます。
官兵衛もその手土産と再開を喜び、その話が広まると、人々は新生姜を報恩感謝の証として買い求めるようになりました。
青々と葉のついた新生姜は珍しいため、お土産にも喜ばれそうです。


期間中は様々な神事や特設ステージでのライブが行われますが、もっとも大きいものとしては2年に1度(西暦の奇数年)おこなわれる「御神幸」があります。
この御神幸では法被姿の大人や、子どもたち、装束姿(神主の衣服)を着た筥崎宮の氏子たちが御神霊を乗せたお神輿を担ぎ、筥崎宮周辺を約4時間練り歩きます。
ゆっくり歩きながら回るため厳かな印象なのですが、筥崎宮に到着する最後の数百メートルで一変、お神輿を担いだまま疾走します。
装束を着たまま走る姿は大変珍しいのではないでしょうか。
博多の祭りらしいこの瞬間をひと目みようと、参道には多くの人が集まります。


放生会 筥崎宮の注意点

放生会の日付はは決まっており、毎年9月12日から18日までの1週間です。
開催中は県内外から大変多くの人が集まるため、筥崎宮の周辺は大変混雑します

臨時の駐車場も用意はされていますが、すぐに埋まってしまうので公共機関の利用がオススメです。
筥崎宮は公共機関のアクセスが大変よく、福岡市営地下鉄の「箱崎宮前駅」からは徒歩3分、JR鹿児島本線の「箱崎駅」からは徒歩8分で向かうことができます。
JR箱崎駅は博多駅からも6分と近く、放生会の期間中は臨時快速も停車します。
福岡の地理にあまり自信がない場合はJRを利用するとよいでしょう。

開催期間は土日をはさみ、その際に混雑のピークを迎えます。
人通りが大変多いので、子ども連れの場合は手を繋ぐなどして、はぐれないように注意しましょう。
また、9月中旬の福岡はまだまだ暑さの厳しい時期です。
日中訪れる場合には大人も子ども、暑さ対策をしっかりしていきましょう。

期間中は毎日午前9時から午後9時ごろまで出店が開いていますが、最終日の18日になると昼ごろから片付けが始まります。
賑やかな雰囲気を楽しむなら、17日までには行っておくのが良いでしょう。


祭り有名番付

小結クラス
その他呼び名博多三大祭り

※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。


祭り要素

伝統・祈願
踊り・神輿

祭り評価

歴史アイコン
歴史
★★★★★
ビジュアルアイコン
ビジュアル
★★
屋台アイコン
出店
★★★★
環境アイコン
環境
★★★★★
アクセスアイコン
アクセス
★★

※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。

祭り日程 2018

2018年9月12日~18日
日程・概要9月12日(水)~18(火) 
福博知名士のぼんぼり献灯、池坊いけばな展、放生会チャンポン・おはじき展示 等
9月12日(水)
初日祭 10:00
献菓祭 14:00
9月13日(水)二日祭
9月14日(木)三日祭
9月15日(土) 
方生会大祭 10:00
献華祭 15:00
博多町人文化連盟幕出し 15:00
豊前神楽奉納(国指定無形民俗文化財) 19:00
9月16日(日)
五日祭 9:00
折尾神楽奉納 14:30
筑前博多独楽楽奉納 19:00
博多金獅子太鼓奉納 20:00
9月17日(月)
六日祭 9:00
ふくや供養祈願 11:30
9月18日(火)
納祭 10:00
放生神事
稚児行列・童児育成祈願祭 14:00 等


祭りを見る&祭りに参加する

祭りを観覧する 祭りに参加する
観覧料金 無料 参加料金 無料(一部有料あり)
観覧予約 必要なし 参加予約 当日予約可

来場者層

おひとり様
おひとり様
家族
家族
カップル
カップル
友達
友達
来場者数 1500000人

アクセス

住所 福岡県福岡市東区箱崎1丁目22-1 筥崎宮
交通アクセス 地下鉄箱崎線 箱崎宮前駅徒歩3分

駐車場

駐車場 有料 330台

主催 筥崎宮
公式URL http://www.hakozakigu.or.jp/omatsuri/houjoya/

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