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管絃祭 厳島神社

旧暦の6月17日大潮の日に行われる、瀬戸内海を代表する海の祭りです。平清盛が都の「管絃の遊び」を模し、神様を慰める神事として執り行ったのが始まりと言われます。雅やかな飾りに彩られた御座船が、雅楽を奏でながら、王朝絵巻を繰り広げます。


管絃祭 厳島神社のトップ画像

管絃祭 厳島神社の歴史

管絃祭は海上を舞台にした厳島神社の祭礼で、厳島神社の御祭神を乗せた御座船が、夜の海を海上渡御する平安絵巻さながらの優雅な神事です。
祭りは平安時代(12世紀)、厳島神社を今の形に造営した平清盛が、貴族が池や川に船を浮かべて催していた管絃遊びを(笛や太鼓、琵琶を合奏)、厳島神社の神様を慰め奉る神事として瀬戸の海を舞台に催行したのが始まりです。平安時代の宮島は島全体が神体とされ人が住めなかったため、対岸の地御前神社から船が出て管絃遊びをする神事でしたが、鎌倉時代以降、厳島神社から地御前神社を回って還御する今のような形になりました。また、漕船は、江戸時代に遭難しかけた御座船を救助した江波(広島市)と阿賀(呉市)地区の船が今もつとめています。
今では日本三大船神事の一つに数えられるこのお祭りは、潮の干満と満月に近い月の美しさ考慮して毎年、旧暦の6月17日に行なわれています。


管絃祭 厳島神社の見どころ

夕刻に近い時間から始まるお祭りは、約8時間かけて複数の神事が催され、どれも見応えがあります。厳島神社のご祭神を御鳳輦に遷す神事から始まり、御鳳輦を大鳥居の沖に停泊している御座船に乗せて出御。辺りが暗闇になると、御座船と漕ぎ船を飾る提灯の火やかがり火が、夜の海を照らすなか、管絃の調べに乗って海を渡御する様子はとても幻想的です。
その姿を見るだけでも感動的ですが、やはり見逃せないのはお祭りのクライマックスでもある、厳島神社に戻ってきた御座船の船体回しでしょう。深夜、御座船は厳島神社の大鳥居をくぐった後、客神社と回廊の間にある枡形に入り、その場で一気に3回廻りながら管弦を奏します。社殿すれすれにダイナミックかつ豪快に回る様子はまさに圧巻で、参拝客から大きな拍手と歓声が上がります。
このクライマックスの前にぜひ参加しておいてほしいのが宮島の長浜神社の提灯行列。宮島に戻った御座船は厳島神社に還御する前に長浜神社で神事を執り行ないます。長浜神社では当日、提灯が配られ、漕ぎ手の掛け声や太鼓の音とともに帰ってきた御座船を提灯行列で出迎えます。参加者はこの後、提灯行列を組み、表参道商店街を通って厳島神社へ。ここで大元神社でも神事を執り行って戻ってくる御座船を待ち受けます。祭りに参加した上でクライマックスの船体回しを見れば、感動もひとしおでしょう。


管絃祭 厳島神社の注意点

当日は、お祭りが始まる夕方前にはフェリーも混雑しますので、早めの時間に宮島に入り観光等をしておくのがおすすめです。夜になると提灯行列に参加したり、帰りのフェリーへ急いだりする際は足元にお気を付け下さい。
当日、島内の宿泊を希望される方は早めに宿の予約をしておきましょう。島内ではなく広島市内等に宿泊される方は、対岸に向かう帰りのフェリーの最終時間が気になるかもしれませんが、この日は臨時便が出るので最後まで安心して見ることができます。ただし、お祭りを最後まで見た場合、対岸の広島行電車の最終便に間に合わない可能性が高いため、広島市内方面へは車かタクシーで移動することになります。
なお、お祭りをどこで見学するべきか気になるところですが、複数の神事があるため、様々な場所から見ることができます。出御するまでは厳島神社本殿や大鳥居、宮島に帰ってきた時には長浜神社や大元神社などでその優雅な姿を目にすることができます。また、対岸の地御前神社で待ち受ける見学客もいます。祭りのスケジュール等を確認して移動しながら楽しみましょう。クライマックスの船体回しは厳島神社の回廊から見るのがベストです。
海上渡御を見たい場合は、宮島観光協会が募集している伴走する船(要予約)に乗れば、海上の御座船を間近にすることができます。自分が平安絵巻に入り込んだかのような醍醐味を味わうことができます。


祭り有名番付

関脇クラス
その他呼び名全国三大船祭

※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。


祭り要素

伝統・祈願
踊り・神輿

祭り評価

歴史アイコン
歴史
★★★★★
ビジュアルアイコン
ビジュアル
★★★
屋台アイコン
出店
★★★
環境アイコン
環境
★★
アクセスアイコン
アクセス
★★★

※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。

祭り日程 2018

2018年7月29日
日程・概要7月29日
発輦祭 15:00
御本殿出御 16:00
大鳥居前の儀 16:40
火立岩 18:00
地御前神社 19:20
長浜神社 20:40
大元神社 21:30
火焼前 22:10
客神社前 22:30
御本殿還御 23:00


祭りを見る&祭りに参加する

祭りを観覧する 祭りに参加する
観覧料金 無料(一部有料あり) 参加料金 無料(一部有料あり)
観覧予約 当日予約可 参加予約 当日予約可
観覧に関する詳細 「管絃祭を船から見よう!」Aコース、Bコースともに事前予約必要
電話で宮島観光協会に予約の上、参加費を送金
Aコース(16:40~18:00):
大人 2,500円、小人 1,500円
※ガイド、管絃祭解説書、もみじまんじゅう付
Bコース(19:00~20:30)
大人 3,000円、小人 2,000円
※ガイド、管絃祭解説書、もみじまんじゅう付

来場者層

おひとり様
おひとり様
家族
家族
カップル
カップル
友達
友達

アクセス

住所 広島県県廿日市市宮島町1-1
交通アクセス 山陽本線「宮島口駅」から「宮島口桟橋」~船約10分「宮島桟橋」すぐ

駐車場

駐車場 無し

主催 厳島神社
公式URL http://www.itsukushimajinja.jp/event.html

管絃祭 厳島神社のレビュー

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