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灘のけんか祭り

灘のけんか祭りは、松原八幡神社で行われる秋季例祭で兵庫県の重要無形民俗文化財に指定されています。全国最大規模のけんか祭りで天下の奇祭とも言われており、海外からも注目されています。祭りが行われる10月は祭り月と呼ばれ、祭礼地域では祭りに向けて準備が始まります。神輿同士を激しくぶつけ合う「練り合わせ」は神輿を壊せば壊すほど神意にかなうとされており、迫力満点です。


灘のけんか祭りのトップ画像

灘のけんか祭りの歴史

神輿と豪華な屋台が激しくぶつかり合う勇壮な灘のけんか祭りは、松原八幡神社の秋季例祭。毎年10月14日と15日の2日間に渡って行なわれます。
祭りの原点は11~12世紀ごろ、生き物を自然に返して徳を積むという放生会(ほうじょうえ)を同神社の例祭として執り行ったことに始まります。放生会が衰退する中で、15世紀頃、播磨国の守護大名赤松氏が焼失した同神社を再建。それを喜んだ氏子たちが奉納された米俵をかついで御旅山まで登った故事が、現在のような氏子参加型の祭りのきっかけとされています。やがて氏子たちが、各村で屋台を作って祭りに参加するようになりました。江戸時代は弦楽などを奏でた優雅な神事でしたが、明治時代の神仏分離以降、氏子主催の祭りになると、屋台が豪華になり、お祭りは激しさを増していきました。いまではご祭神が分乗した3基の神輿と灘七村と呼ばれた7地区が繰り出す屋台をぶつけあう荒々しいけんか祭りとして催されています。全国のけんか祭りの中でも最大規模ともいわれ、その迫力は海外にまで知られており、姫路市と兵庫県の重要無形民俗文化財に指定されています。


灘のけんか祭りの見どころ

祭りは、14日の宵宮と15日の本宮の2日間、松原八幡神社と、1キロメートルほど離れた御旅山麓の練り場を会場に行なわれます。最大の呼び物は本宮の日に練り場でみこしをぶつけ合う「みこし合わせ」。ぶつけ合いは、松原八幡神社の祭神である神功皇后が、朝鮮半島出兵から凱旋した時、船同士をこすり合わせて船についた牡蠣殻を落とした故事にちなんだと言われ、神輿を船に見立ててぶつけ合います。激しいほど神様の神意にかなうとされているため、3基の神輿が壊れてもお構いなしで何度も激しくぶつかり、地面にたたき落とされる様子と音は迫力満点。豪華絢爛な屋台が3台、4台と上下左右に揺らしながら激しく寄せ合う勇壮華麗な練り合わせも、大いに興奮させられます。
ただし神輿や屋台の練り合わせはここだけではありません。宵宮の日は屋台7台が宮入りと宮出しで神社境内や門の外などで、本宮の日も神社で練り合わせを行ないます。神輿も本宮の日に拝殿前で3基の神輿が激しくぶつけ合いをした後で御旅山に向かいます。御旅山の山頂に登って練り場に帰った後もさらに練り合わせが行なわれるなど、荒々しいぶつかり合いを何度も見る機会があります。
また、華やかな屋台も要チェックです。それぞれ目もくらむようなきらびやかな装飾や彫刻、漆塗りなどが彩られた2トンはある豪華絢爛な造りはどれも見応え十分。御旅山山頂に登ってきた屋台が休憩している時に、間近でその違いをじっくり楽しむのもおすすめです。


灘のけんか祭りの注意点

神輿や屋台の移動時間はある程度決まっているので、予定表を見てどこで見物するか考えて計画を立てておくのがベストです。神社の境内や、御旅山の麓の練り場には、有料の桟敷席がありますが、地元観客用なので、地元に知り合いでもいない限り手に入りません。神社の場合は境内などにスペースがあるのでそこから見ることができます。少し早めに行って場所取りをするのが良いでしょう。練り場のすり鉢状のスタンド席はほぼ桟敷席ですが、山頂の手前にある広場から無料で見学することができます。ただし、神社から屋台と一緒に移動すると人込みで動けなくなるので、午後からの開始前に先回りして10時頃には場所取りをしておくのがおすすめです。遠目なので双眼鏡があった方が良く見えます。
この祭りは大きな屋台や神輿の激しい動きに加えて、大勢の観客が殺到するので安全に気をつけて楽しむことが大切です。ハイヒールなどを避けて歩きやすい靴で行くこと、神輿や屋台に近づき過ぎないこと、人ごみに押しつぶされないように心がけてください。また、長時間立って見学することになりますが、近くに休憩できるようなお店がないため、体調管理にも気を付けなければなりません。見る方も体力が必要になりますが、生で見れば、凄まじい熱気と興奮を体感できる祭りです。


祭り有名番付

関脇クラス
その他呼び名灘まつり
妻鹿のけんか祭り

※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。


祭り要素

伝統・祈願
踊り・神輿

祭り評価

歴史アイコン
歴史
★★
ビジュアルアイコン
ビジュアル
★★★★
屋台アイコン
出店
★★★
環境アイコン
環境
★★★★
アクセスアイコン
アクセス
★★

※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。

祭り日程 2018

2018年10月14日~15日
日程・概要10月14日 宵宮
宮入 11:00~
10月15日 本宮
5時 露払いの儀
6時30分 潮かきの儀
12時00分 宮遷しの儀


祭りを見る&祭りに参加する

祭りを観覧する 祭りに参加する
観覧料金 無料 参加料金 無料(一部有料あり)
観覧予約 必要なし 参加予約 当日予約可

来場者層

おひとり様
おひとり様
カップル
カップル
友達
友達
来場者数 150000人

アクセス

住所 兵庫県姫路市白浜町甲399 松原八幡神社
交通アクセス 山陽電鉄本線 白浜の宮駅徒歩5分

駐車場

駐車場 無料

主催 松原八幡神社
公式URL http://www.nadamatsuri.jp/index.html

灘のけんか祭りのレビュー

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