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長浜曳山祭

若衆による勇壮な裸参りによりまつりの成功を祈願します。一番の見どころの子ども歌舞伎は、5歳から12歳くらいの男の子によって絢爛豪華な曳山の舞台で演じられ、大人顔負けの熱演は見物客の拍手喝采を浴びます。夜に御旅所に提灯を灯した4台の曳山が勢ぞろいする光景は幻想的で、クライマックスには神輿が担がれます。


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長浜曳山祭の歴史

長浜八幡宮の春の例祭に合わせて催されるお祭りで、舞台つきの豪華な山車「曳山」と、その上で行なわれる子供歌舞伎で有名です。日本三大山車祭りの一つに数えられ、ユネスコ無形文化遺産にも登録されるなど由緒あるお祭りです。
曳山の起源は今から約450年前にさかのぼります。平安時代後期に創建された長浜八幡宮ですが、戦国時代の頃には祭礼が廃れていました。それを復活させたのは長浜城主だった羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)。その後しばらくして、町民らは秀吉の男子出生祝いに下賜された砂金を元手に曳山を作り、復興した八幡宮の祭礼で引き回します。これが曳山祭りの始まりとされています。
江戸時代になると、長浜はちりめん産業の発展で町が潤い、競うようにして贅を尽くした曳山を作るようになりました。その中でいつしか舞台ができ、その上で子供歌舞伎が演じられるようになります。当時、江戸幕府は風紀を乱すものとして歌舞伎を取り締まっていました。長浜では神社の祭りとして執り行うことで、幕府の取り締まりを回避しようとしたとされています。
以降、長浜曳山まつりは何度か中断しながらも今に伝えられてきました。現在は13基の曳山のうち、12基に舞台があり、毎年交代で4基の曳山が子供歌舞伎を上演します。


長浜曳山祭の見どころ

この祭りは4月9日~16日の1週間にわたって執り行われます。ただし最初の9~12日は「裸参り」が中心で、子供歌舞伎(子供狂言)は13日~16日に催されます。13日の夜、14日の午前中、15と16の両日は終日、1回40分の子供歌舞伎が各所で行なわれます。演じるのは各曳山の町(山組)に住む5~12歳頃の男の子。毎年演目が変わり、出演する男の子たちはこの日のために約3週間、読み習いから始め、立ち稽古、三味線、太夫合わせまでみっちり練習をして晴れの舞台を迎えます。歌舞伎の衣装に身を包んだ子供たちが、4畳半の舞台上で歌舞伎特有のセリフ回しをよどみなく発し、しっかり大見得を切ると、観衆から大きな拍手喝采と歓声がおくられます。
舞台にもなる曳山は動く美術館と呼ばれるほど造りも意匠も見事で、見どころの一つになっています。これらの多くは江戸時代に造られたもので、高さ約7mの2階建て。1階には4畳半程で三方が抜きぬけになった舞台と楽屋があります。2階は亭(ちん)という展望台のような建物がのった豪華な造り。破風屋根や漆や金銀の彫金などが施された華やかなしつらえで、見ていてほれぼれします。翁山と鳳凰山の曳山は400年前のベルギーから伝わった飾り幕も見事です。


長浜曳山祭の注意点

祭り期間中、どこで子供歌舞伎を見れば良いのか気になると思いますが、何回も上演されるので観覧する機会は何度もあります。おすすめは15日。13と14日に自町で公演した後、曳山は八幡宮に集合します。そして15日には八幡宮での奉納公演に始まり、御旅所や巡行の道中など各所で子供歌舞伎が上演されます。八幡宮では4基が勢ぞろいし、順番に子供歌舞伎が奉納され厳粛な中、盛り上がります。一方で、巡行途上の道中で行なわれる公演は身近に感じられ、違った趣があります。公演はすべて時間や場所が決まっているので、スケジュールを組んでお目当ての公演を観覧しましょう。4基をすべて見たいという人は、4基すべてが順番に公演する八幡宮か御旅所で見ることができます。ただし八幡宮は大変混雑しますし、4基が約40分ずつ上演するのですべてを観覧するとかなり長い時間になります。ゆっくり落ち着いて観覧したい人は八幡宮の有料の桟敷席を利用するのがおすすめです。この桟敷席は祭りの2カ月ぐらい前に募集が行なわれます。申込み多数の場合は抽選になるので必ず席を確保できるとは限りませんが、気になる人は申し込んでみてください。
なお、祭りの期間中の14日と15日は周辺一帯で交通規制が敷かれ、渋滞します。祭り専用または臨時の駐車場もないので、交通機関を利用するのがおすすめです。JR長浜駅から長浜八幡宮までは徒歩約15分。車で行く人は交通規制に気をつけながら周辺の有料の駐車場を利用することになります。


祭り有名番付

小結クラス
その他呼び名日本三大山車祭

※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。


祭り要素

伝統・祈願
踊り・神輿

祭り評価

歴史アイコン
歴史
★★★★
ビジュアルアイコン
ビジュアル
★★★
屋台アイコン
出店
★★★
環境アイコン
環境
★★★★
アクセスアイコン
アクセス
★★★

※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。

祭り日程 2018

2018年4月13日~4月16日
日程・概要4月7日 10:00~  曳山交替式
4月9日 18:00~  線香番
4月9日~12日 20:00~  裸参り
4月10日~12日  公開稽古
4月12日 18:30~  神輿渡御
4月13日 未明  起し太鼓  
       7:00~ 御幣迎えの儀
      13:00~ 籤取り式の儀
      17:30~ 十三日番(子ども狂言)
4月14日 13:00まで 自町狂言(子ども狂言)
      13:00以降  16:00   登り山
      19:00  夕渡り
4月15日 未明  起し太鼓
       7:00  春季大祭
       8:30まで  朝渡り
       9:20まで  太刀渡り
       9:35~  翁招き
       10:00~終日  奉納狂言(子ども狂言)
       21:00~  神輿還御
       21:30~  戻り山
4月16日  終日  後宴狂言(子ども狂言)
       10:45~  子ども歌舞伎観劇会
4月17日  8:00~  御幣返しの儀


祭りを見る&祭りに参加する

祭りを観覧する 祭りに参加する
観覧料金 無料(一部有料あり) 参加料金 無料(一部有料あり)
観覧予約 当日予約可 参加予約 当日予約可
観覧に関する詳細 観覧桟敷席
4月15日 10時頃から14時頃まで
場所 長濱八幡宮境内
時間(歌舞伎神前奉納予定時間)
一番山10:00~10:45 二番山11:15~11:55 三番山12:25~13:05 四番山13:35~14:15
料金
午後席(三番山と四番山を観覧いただけます)・・・2,000円(おひとり様)
通し席・・・3,000円(おひとり様)

来場者層

おひとり様
おひとり様
家族
家族
カップル
カップル
友達
友達
来場者数 約40,000人

アクセス

住所 滋賀県長浜市宮前町13-55長濱八幡宮 ほか市街地一帯
交通アクセス JR琵琶湖線「長浜駅」から徒歩10分
北陸自動車道・長浜ICより約10分

駐車場

駐車場 有り

主催 曳山博物館
公式URL http://www.nagahama-hikiyama.or.jp/

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