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向田の火祭り

日本三大火祭りのひとつ。神輿とキリコ(奉灯)渡御のクライマックスには、広場に用意された高さ30mもの柱松明が、巨大な火柱となって夜空を焦がします。燃えつきた松明の倒れた方向で、その年が豊作になるか豊漁になるかを占います。


向田の火祭りのトップ画像

向田の火祭りの歴史

夏祭りで多くの人を魅了する一つに火祭りがあります。松明を振りかざし、太鼓を打ち鳴らしながら一心不乱に踊りや民謡などに集中する光景は、太古の儀式を連想させるようなパワフルな存在感があります。そのため夏祭りにおける火祭りは、欠かせないものとして多くの人が出かけるイベントです。そんな火祭りの一つ「向田の火祭り」が、石川県の能登島で行われています。日本3大火祭りに数えられる、全国でも知る人ぞ知る有名な祭りです。

祭りが行われている能登島は、能登半島の七尾湾に浮かぶ小さな島です。その能登島にある向田という場所で火祭りが毎年行われています。伊夜比咩神社の祭りに由来している長年続いている祭事です。越後の国をつくったとされる伊夜比古神(男神)が能登島を訪れ、恋しい女神である伊夜比咩神と年に1回だけ逢瀬を楽しむお祭りこそ「向田の火祭り」です。勇壮で全国から注目される祭は、ふんどし姿の男たちが力強く太鼓を叩き、神輿や奉灯を担いで練り歩きます。向田や能登島に住む人々、また、能登島近くにある観光地・和倉温泉からしても大きな地域イベントと言えます。毎年7月の最終土曜日に行われる火祭りに思いをはせる地元民は少なくありません。

能登島は、以前は孤島で移動手段は船しかなく、祭り自体も小さなものでした。しかし、能登島大橋という本土と島を結ぶ橋が出来てから、全国から人が集まるほどの祭りになりました。本祭の一カ月前から準備は始まり、地域の子供たちや青壮年団が一丸となって祭りに必要なものの調達や装飾を施していくことに人間味が強く感じられます。


向田の火祭りの見どころ

日本3大火祭りに数えられる向田の火祭りの見どころは、クライマックスとも呼べる巨大な火柱に火をつける場面です。最寄りの神社で神事が行われたのちに、神輿や奉灯が道中を練り歩きます。円錐型になっている巨大な柱松明がある広場まで、鐘や太鼓にあわせた行列は続いていく大きな行列は圧巻です。奉灯が巨大松明を照らし、神輿が巨大松明を中心に七回巡ったら火のついた松明を手にする若者たちが登場します。

合図の後、若者・子供たちが一斉に松明を巨大松明に投じ、巨大な火柱が出来上がる様子はダイナミックで目や心に衝撃を与えてくれます。男神と女神が逢瀬で絡み合うような、巨大で天まで昇りつめるような巨大な火柱が夏の夜空に映える光景はオススメです。いずれは逢瀬が終わったかのように、巨大な松明が崩れていくのも儚く印象に残るでしょう。

事前に巨大松明には幸運を招くとされるお札もつけられていたので、お札が熱風でまき散らされます。まき散らされるお札を求める群衆のすごさにも注目です。また、やがて巨大松明を結わえていた綱が切れ、炎がどっと崩れ落ち松明が倒れる方向にも注目が集まります。なぜなら燃えあがる柱松明が、山側に倒れると豊作、海側に倒れると豊漁になると古くから言い伝えられてきた為です。松明の先端につけられたお札に延命息災を願い、神の化身ともいえる巨大松明が倒れる行為にすら五穀豊穣や豊漁など、人の思いが詰まっています。


向田の火祭りの注意点

夜にメイン行事が行われるイベントです。日中の暑さに比べて冷えることもありますので、服装にも注意が必要になるでしょう。

観光客が見学される場合は、バスや電車の運行時間が終了しています。最寄りに温泉場として有名な和倉温泉や、能登島内にもキャンプ場や民宿があります。しかし、全国でも有名なイベントであることから予約が埋まりやすいという懸念も拭えません。早めの予約が必要になるでしょう。

小さな島にあるイベントのため、交通の便があまり充実していません。和倉温泉や主要道路に通じる橋も渋滞が起きやすいポイントです。もう一本ある橋へ迂回するという交通手段もご検討ください。また能登島内には飲食できるスポットが少なく限られるため、島に入る前に準備することもオススメします。


祭り有名番付

関脇クラス
その他呼び名日本三大火祭り
オスズミ祭

※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。


祭り要素

伝統・祈願
踊り・神輿

祭り評価

歴史アイコン
歴史
★★★
ビジュアルアイコン
ビジュアル
★★★★
屋台アイコン
出店
★★
環境アイコン
環境
★★★
アクセスアイコン
アクセス
★★★

※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。

祭り日程 2018

2018年7月28日
日程・概要7月28日(土)
19:30 火祭神事
19:45 奉燈出発~神事~手松明が回る
21:30 大松明に点火
22:20 神輿、奉燈の帰還


祭りを見る&祭りに参加する

祭りを観覧する 祭りに参加する
観覧料金 無料 参加料金 無料(一部有料あり)
観覧予約 必要なし 参加予約 当日予約可

来場者層

おひとり様
おひとり様
家族
家族
カップル
カップル
友達
友達

アクセス

住所 石川県七尾市能登島向田町115-27 崎山広場
交通アクセス JR「和倉温泉駅」→バス20分、バス停「向田宮の前」下車、徒歩すぐ
北陸道「金沢東IC」からのと里山海道経由60km1時間

駐車場

駐車場 有り(無料)100台

主催 能登島向田町火祭り実行委員会
公式URL http://www.nanaoh.net/p134.html

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