男鹿のナマハゲ
「男鹿のナマハゲ」は秋田を代表する伝統行事で、国の重要無形民俗文化財の指定を受けています。大晦日の晩に、それぞれの集落の青年たちがナマハゲに扮し大声で叫びながら家々を巡り、ナマハゲを迎える家では昔から伝わる作法により料理や酒を準備して丁重にもてなします。男鹿の人々にとってナマハゲは、怠け心を戒め、無病息災・田畑の実り・山の幸・海の幸をもたらす、年の節目にやってくる来訪神です。元々は地域の村々で行われていた伝統行事のため、観光客がナマハゲを見るのは困難でしたが、現在では「なまはげ館」や「男鹿真山伝承館」などで展示や実演などを見ることができます。また、大晦日には男鹿市役所前で市役所職員によるナマハ
男鹿のナマハゲの歴史
秋田県と聞くとまずイメージに上るのが「なまはげ」です。秋田県北部、日本海に突き出た男鹿半島やその周辺地域に伝わる年中行事で、重要無形文化財にも指定された奇習として、知られています。
面を付けなまはげ役となった青年たちが大晦日の夜、「泣ぐ子はいねが、悪い子はいねが」などと大声を張り上げながら荒々しく足を踏み鳴らし集落の家々を回ります。
なまはげは、大晦日の夜に男鹿半島の人々が信仰する大いなる自然である「お山」から下りてきて、子どもや新嫁(婿)などを対象に怠惰を戒め、また、豊穣や病息災を祈願する風習です。
その起源は、実ははっきりとしたことは分かっていません。山で修行している修験者がなまはげのモデルであるとする説や、ロシアやヨーロッパからの移民がその起源であるとする説、中国の武帝が不老不死の薬を探しに鬼を派遣したのが始まりとされる説など、さまざまあります。
秋田の風習としてなまはげが初めて文献に紹介されたのは、江戸時代の後期、この地を訪れた国学者・菅江真澄の遊覧記「牡鹿乃寒かぜ」の記事によります。それ以降、このなまはげという行事は秋田の風土とともに広く認知されていくことになりました。
男鹿のナマハゲの見どころ
地域に密着した風習ではありますが、和太鼓と融合させたなまはげ太鼓や神楽、なまはげ踊りなど、観光客に楽しんでもらえるようなお祭りやイベントも企画されるようになりました。そのため近くでなまはげを鑑賞することも可能になってます。
その時には、ぜひその装束に注目してみてください。
集落によって差異はありますが、鬼のような面とワラなどで作ったミノをまとい、手には出刃包丁や桶、御幣などを持つのがなまはげの一般的なスタイル。物騒な持ち物にも理由があり、それは「なまはげ」の語源にも関係しています。
長時間囲炉裏の近くにいて温まっていると手や足にできる火班(火型)を、方言で「ナモミ」と言い、ナモミは怠け者の証とされています。怠け心を戒めナモミを剥ぐ神様、という意味の「ナモミハギ」が、なまはげの語源であると言われているのです。包丁はナモミを剥ぐため、桶はそれを入れるための持ち物です。
また、御幣とは神祭具であり、神様の持ち物、または神様に奉納する物でもあります。これはなまはげが来訪神の性格も持ち合わせていることを示しています。
興味深いのは装束だけではありません。なまはげの立てる音や発する声はどれも大きく、また荒々しい所作は大人でも恐ろしいほど。これは、邪気を払いなまはげに出会う人々の気持ちを引き締める意味があります。地域の人々にとってなまはげは大晦日の夜に一年を振り返り、そして新たな気持ちで新年を迎えるための、大切なスイッチなのでしょう。
近くで見る機会があった時は、ぜひ、その恐ろし気な風貌と荒々しい音を味わってみてください。
男鹿のナマハゲの注意点
男鹿半島地域で広く行われていたなまはげも、人口の減少や後継者不足などのために行われなくなった集落も多いとのこと。もともと各集落独自の行事だったので、一般観光客が自由に参加することは難しいかもしれません。
しかし、「秋田のなまはげ」として知名度の上昇に伴い、観光の訪れた人たちにもその雰囲気を味わってもらおうと、施設やイベントがいろいろ用意されています。男鹿市や、男鹿温泉郷内のホテルの一部、伝統の維持保存や観光を目的とした施設「なまはげ館」、「男鹿真山伝承館」などが、おもなイベントを企画運営をしています。
もともとは年末の行事ではありますが、季節を問わず鑑賞できたり、実際に部屋になまはげが訪れる体験や、装束の一つである「ケダシ・ケデ」(ワラ製のミノ)の製作体験ができたりとさまざまな企画がありますので、事前のチェックをおすすめします。
なお、なまはげイベントが多いのはやはり冬です。秋田の冬は本当に寒いので防寒は厳重にして、キンとした寒さとなまはげの緊張感を楽しんでください。
祭り有名番付
その他呼び名 | なまはげ行事 |
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※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。
祭り要素
祭り評価
※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。
祭り日程 2018
*「市役所職員によるなまはげ行事」
場所 / 男鹿市役所庁舎前
14:30~なまはげ太鼓演奏
15:00~なまはげ下山・練り歩き
15:15頃~市長あいさつ、餅まき
祭りを見る&祭りに参加する
観覧料金 | 無料 | 参加料金 | 無料(一部有料あり) |
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観覧予約 | 必要なし | 参加予約 | 当日予約可 |
来場者層
アクセス
住所 | 秋田県男鹿市 男鹿半島全域 |
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交通アクセス | JR男鹿線「男鹿駅」下車 |
駐車場
駐車場 | 不明 |
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祭り問合せ
主催 | 男鹿市教育委員会生涯学習課 |
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公式URL | http://www.namahage-oga.akita.jp/ |