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花輪ばやし

鹿角市に夏の終わりを告げる祭りです。日本三大ばやしの一つでもあり、躍動的なお囃子と威勢のよい掛け声とともに、10の豪華な屋台がほぼ夜通し町中を練り歩きます。一番の見どころは駅前行事で、屋台が勢ぞろいしお囃子の共演などが行われる様子は圧巻です。


花輪ばやしのトップ画像

花輪ばやしの歴史

毎年、8月19日~20日になると、秋田県鹿角市花輪で夜を徹して行われる「花輪ばやし」は、古い歴史と新しい躍動感が共存する、賑やかなお祭りです。
最大の特徴は金や赤などの色彩も鮮やかな屋台。たくさんの明かりを灯した屋台と、華やかなお囃子が花輪の夜を熱く照らします。
神田囃子、祇園囃子と並んで、日本三大囃子の一つとしても有名な花輪ばやし。昭和53年に秋田県の重要無形民俗文化財に指定され、続いて平成26年に国指定重要無形民俗文化財となりました。さらに平成28年には、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つに登録されて、その知名度を大きく広げています。
花輪ばやしは花輪地域の総鎮守であり「産土神(うぶすな)さん」として親しまれている「幸稲荷神社(さきのいなりじんじゃ)」の祭典の一つで、神様へ奉納されるお囃子です。
幸稲荷神社の歴史は古く、1204年(元久元年)に建立されてから実に800年以上もの長い間、花輪の人々の生活を見守り続けてきました。祭典の起源は資料がないため定かではありませんが、囃子は平安時代末ごろにまずは笛のみの曲ができ、その後太鼓や鉦、三味線などの音が加わって今日の形になったと言われています。
毎年、来場者は19万人前後と多く、著名人ゲストを迎えるなど、大いに盛り上がりを見せ、秋田の短い夏の終わりを告げる祭りの一つとなっています。


花輪ばやしの見どころ

8月16日、幸稲荷神社から出発したお神輿が、町内を一巡し「御旅所」へ移動するところから祭典が始まります。
その後、8月19日~20日に渡り、10町内がそれぞれ豪華絢爛な屋台を出し、街中をパレードしたり、駅前に集合し囃子の競演をしたりします。
花輪ばやしの屋台は、珍しい底のない「腰抜け」と呼ばれる屋台で、囃子方はその中に入り歩きながら演奏をします。
囃子の曲も現在12曲が伝わっており、とくに行進曲のよう、と評される「本ばやし」は陽気で楽しく聞きごたえがあります。神様へ囃子を奉納するシーンになると一転、厳粛な囃子で神聖な雰囲気が高まります。夜の7:00ごろから始まる花輪ばやし。翌朝まで賑やかな囃子が花輪中に響き渡ります。
8月20日の未明になると、ご神体が御旅所から「桝形」へ移動します。それに伴って屋台もご神体の坐す桝形へ、町中をパレードしながら向かいます。
これは「朝詰」と言われており、花輪ばやし一番の山場です。他町内を通り抜ける際に、その町内へ乗り込みの挨拶をするのですが、挨拶がうまくいかなかった場合は、屋台をぶつけ合って交渉する、激しい場面になることもあります。挨拶や交渉をするのは各町内に居る「外交」の人達です。彼らは「外交」と書かれた提灯を掲げており、外交同士で組み合って挨拶や交渉を交わす場面は見ていてとても面白いものです。時にはきらびやかな屋台が押し合い圧し合いしながら境界線を競う「けんか屋台」が行われることも。その間もお囃子は絶えることなく、むしろお互いに負けないような迫力で演じ合います。
ほかにも注目したいのは、駅前に10町内の屋台が集結し競演する「駅前行事」や、枡形の前で行われる厳かな「桝形行事」と呼ばれる神事。また、随所で聞くことができる「サンサ」という不思議な調子の音頭や、屋台の揃い踏みを待つ間に駅前で行われる郷土芸能の数々など、花輪ばやしにはハイライトシーンがたくさんあります。
一度はその迫力を生で体験してみたいお祭りです。


花輪ばやしの注意点

花輪ばやしの来場者数は19万人近くと、大変人気のお祭りです。毎年、大変な混雑が予想されています。
無料駐車場も確保されていますがたちまち埋まってしまうので、車での移動の際は早めにしましょう。交通規制もありますので、花輪を初めて訪れる方は、主催の花輪ばやし祭典委員会へ事前に問い合わせると、当日の移動がスムーズになると思います。
メイン会場までは、JR鹿角花輪駅から徒歩3分、また道の駅「あんとらあ」からは有料のシャトルバスが出ていますので、公共機関の利用もおすすめします。
花輪ばやしは、夜から朝にかけて行われるお祭りです。会場内も広く一番の山場が深夜に行われるので、肝心の時に眠くなってしまわないよう、日中仮眠をとるなどして体調を万全にしておきましょう。


祭り有名番付

小結クラス
その他呼び名日本三大ばやし

※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。


祭り要素

伝統・祈願
踊り・神輿

祭り評価

歴史アイコン
歴史
★★★★
ビジュアルアイコン
ビジュアル
★★★
屋台アイコン
出店
★★★
環境アイコン
環境
★★★★
アクセスアイコン
アクセス
★★★

※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。

祭り日程 2018

2018年8月19日~20日
日程・概要8月19日
17:30~ 御旅所詰出発
19:50~ 駅前行事
21:15~ 各町内へ
8月20日
0:00~ 朝詰めパレード
2:55~ 枡形行事
4:00~ 各町内へ
11:00~19:00 町内自主運行
19:00~ 赤鳥居詰行事
20:40~ 駅前行事
23:30~ 赤鳥居行事
23:45~ 各町内へ


祭りを見る&祭りに参加する

祭りを観覧する 祭りに参加する
観覧料金 無料(一部有料あり) 参加料金 無料(一部有料あり)
観覧予約 当日予約可 参加予約 当日予約可
観覧に関する詳細 7月1日~25日までに郵送またはFAXで申込。
応募多数の場合は抽選。

来場者層

おひとり様
おひとり様
カップル
カップル
友達
友達
来場者数 約190000人

アクセス

住所 秋田県鹿角市花輪
交通アクセス JR花輪線「鹿角花輪駅」下車
東北自動車道「鹿角八幡平IC」から車約5分

駐車場

駐車場 有り

主催 花輪ばやし祭典委員会
公式URL http://hanawabayashi.jp/

花輪ばやしのレビュー

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