青森ねぶた祭り
「ねぶた」と呼ばれる人形の灯篭、「ハネト」と呼ばれる踊り手、能楽の器楽を担当する「囃子方」が三位一体となって盛り上げる、東北三大祭りの1つです。観光客として楽しむだけでなく、「ラッセーラー」という独特の掛け声が特徴的なハネトとして祭りに参加することも出来ます。
青森ねぶた祭りの歴史
青森ねぶた祭は、青森県青森市で毎年8月2日から8月7日まで開催される日本屈指の夏祭りです。1980年に国の重要無形民俗文化財に指定されたこの祭は、毎年200万人以上の観光客が訪れる東北三大夏祭りのひとつとして知られています。
祭の由来は諸説ありますが、七夕の灯籠流しになぞらえて死者を弔ったという説や、「ねぶた」の語源とされている津軽弁で「眠たい」という意味の夏の邪気や疫病を祓うためとも言われています。
8月1日の前夜祭、浅虫地区での浅虫温泉花火大会を皮切りに、2日から6日までの夜間運行と徐々に盛り上がりを見せ、クライマックスを迎えます。最終日の7日は昼間のみ運行します。夜には花火とともに受賞作品が海上運行され、幻想的で熱く短い夏が幕を閉じます。
運行ルートは、青森市の中心部をぐるっと一周する、約3キロメートルのコースです。青森駅東口を出た正面にある「新町通り」をホテル青森のある場所まで直進し、右折。その後国道4号線でさらに右折して直進し、桟敷席のあるNTT青森支店、青森市役所、青森県庁前を通過した後、観光物産館アスパムを目指して、さらに右折していきます。
青森ねぶた祭りの見どころ
青森ねぶた祭の見どころは、なんと言っても大迫力の大型ねぶたと、囃子に合わせて狂喜乱舞する跳人(はねと)のエネルギッシュなパフォーマンスです。「ラッセーラー・ラッセーラー」の大きな掛け声で跳ねる(踊る)跳人たちが、長い冬の間にためていた力をこの短い夏祭りで一気に発散させ、会場の観客と一体になって祭りを盛り上げます。
ねぶたは、「ねぶた師」と呼ばれる職人が、毎年、歴史的な人物や物語をモチーフに題材を決めて、1年がかりで制作します。高さ5メートル、幅9メートル、奥行き7メートル、重さ4トンの針金で組み立てた立体的な人形に和紙を貼り(紙はり)、その上に筆で輪郭を墨書き(書割)してから、ロウ書きをし、色つけをして仕上げます。制作は海に面した青い海公園内にあるねぶた小屋「ラッセランド」で、ゴールデンウィークが過ぎた頃から始まります。
今にも動き出しそうな表情や動きを見せるねぶたは、内側から800から1200個もの電球や蛍光灯を用い闇夜に照らされます。祭に参加する団体は、それぞれ役割分担をして、見せ場を演出します。団体の先導を担うのは、「提灯持ち」と呼ばれる代表者たち。ねぶたの真下で台座を引っ張る「曳き手」や笛や太鼓、手振り鉦(てぶりがね)でねぶた囃子を演奏する「囃子方」などが世代を超えて協力し合います。
青森ねぶた祭りの注意点
日本だけでなく、世界中から注目を集めている祭りなので、開催期間中は大変混雑が予想されます。毎年、宿泊施設や有料観覧席は、販売開始とともに完売しており、手配が非常に困難です。特にホテルや旅館は3月頃には予約が始まるため、事前に販売方法や入手ルートを調べておく必要があります。また、交通規制があるため、自家用車で来場する場合は規制が始まる時間、解除時間、エリアや駐車場を確認が必要です。一度規制エリアに入ると、祭りが終わる時間まで身動きできなくなる可能性もあります。運行ルート内の道路は横断が禁止されていますので、移動する際は、誘導する係員の指示に従って、迂回して目的地を目指しましょう。
ねぶたの種類
ねぶたには種類があり、大型ねぶた、小さめのサイズの子どもねぶた、担ぎねぶた、そして地域ねぶたがあります。大型ねぶたは大手企業がスポンサーとなっている祭を代表するねぶたです。子どもねぶたも「子ども」とはいうもののサイズはかなり大きく、台車に載せて引いていく中型のねぶたです。担ぎねぶたは小型で、青年が数人で担いで運びます。地域ねぶたは幼稚園や町内会などが行事の一環で制作するものです。特に町内会のねぶたは、ご近所さんや祖父から子、孫へ3世代が一丸となって作り上げることもあり、次世代の祭りの担い手を育成する重要な役割を果たしています。子どもねぶたの中には、その年の流行を反映した商業ねぶたもあり、観客を飽きさせません。
ねぶた祭に参加するには
祭には誰でも跳人として参加できます。近くにいる誰かに「初めて参加するんです」と一言伝えるだけで、手取り足取り気さくに踊り方を教えてもらえます。それぞれの運行団体に飛び込みで入れてもらうこともできますが、敷居が高いと感じられる方も多いかもしれません。勇気がいる場合は市民の有志団体がいくつかあるので、そちらに入る方も増えているようです。勝手が分からない者同士、祭りが好きな者同士で意気投合できるかもしれませんね。踊り手はハネト衣装(正装)の着用が義務づけられています。花笠、浴衣、タスキ、鈴など、色鮮やかな衣装で揃えて参加します。青森市内の百貨店や呉服店などで衣装一式の販売・レンタル・着付けを行っています。大変混み合いますので、あらかじめ問い合わせの上、早めに準備してスタート地点で号砲を待ちましょう。
ねぶた祭を鑑賞するには
有料観覧席(桟敷席・椅子)が国道4号線に用意されており、事前に全国のコンビニエンスストアで購入できます。また、観覧席以外からも鑑賞ができます。特に人気が高いスポットはNTT青森支店、青森市役所、青森県庁前付近です。やぐらが用意されており、アナウンスの訓練をしたスタッフが、通過していくねぶたの制作意図やその物語の内容を逐一解説してくれます。沿道には屋台が出ているので、飲食には困りません。また、売り子たちがねぶたグッズを担いで声をかけてくれます。
祭り有名番付
その他呼び名 | 青森三大ねぶた祭り 東北三大祭り |
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※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。
祭り要素
祭り評価
※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。
祭り日程 2018
19:10~21:00 子どもねぶた・大型ねぶた運行
8月4日~6日
19:10~21:00 大型ねぶた運行
8月7日
13:00~15:00 大型ねぶた運行
19:15~21:00 青森花火大会・ねぶた海上運行(青森港)
祭りを見る&祭りに参加する
観覧料金 | 無料(一部有料あり) | 参加料金 | 無料 |
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観覧予約 | 当日予約可 | 参加予約 | 必要なし |
ただし、31号席市役所駐車場(大桟敷)は2600円(指定ブロック内での自由席)
下記でチケット購入可能
・青森市内の販売店
・青森ポータルサイト「ポみっと!チケット」
・チケットぴあ
・ローソンチケット
・セブンチケット
・イープラス
※花火大会・会場運行のみの観覧席は、青森花火大会実行委員会での販売
ハネト衣装(正装)を着て、運行スタート前までに運行コースに待機しているねぶたの団体に入る。自由参加なので、事前の登録や当日の受付はなし。貸衣装代は約5000円前後。
来場者層
アクセス
住所 | 青森県青森市市内中心部 |
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交通アクセス | 電車:JR「青森駅」から徒歩5~20分(場所により異なる) 車:青森道青森中央ICから4km15分 |
駐車場
駐車場 | 有料 500台 |
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祭り問合せ
主催 | 青森ねぶた祭実行委員会事務局 |
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公式URL | http://www.nebuta.jp/ |