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とうかさん大祭

広島市中区にある圓隆寺の総鎮守である「稲荷大明神」のお祭りです。別名「ゆかたの着始め祭り」としても有名で、祭りの日には艶やかな浴衣姿の女性が目に付きます。境内には500個の提灯が飾られ、中央通りから境内にかけて1000軒もの露店が並びます。


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とうかさん大祭の歴史

毎年6月の第一金曜日から3日間にわたり、広島市中区三川町の日蓮宗寺院圓隆寺(えんりゅうじ)とその周辺で開かれる夏祭りがとうかさん大祭です。この3日間だけ稲荷大明神が御開帳(公開)されます。とうかの名前は圓隆寺の総鎮守である「稲荷大明神」を「いなり」と唱えず、音読みで「とうか」と呼んだのが由来。人々は畏敬と親しみを込めて「とうかさん」と呼ぶようになりました。
圓隆寺は1619年に広島藩の藩主になり紀州から移ってきた浅野長晟公(ながあきら)が現在の地に圓隆寺を建立し、慈善院日音上人を招いて開山したのが始まりです。この時、稲荷大明神も勧請され、武運長久の武家の守護神として信仰されました。今では商売繁盛から無病息災まで様々なご利益をもたらしてくれる神様として崇敬されています。
稲荷大明神のお祭りである大祭は、建立翌年の1620年に始まり、約400年近く続くお祭りです。当時は、この寺が武家のための寺だったこともあり旧暦の端午の節句に祭りが催されていました。しかし新暦では年によって1ヶ月近くも日程が前後してしまうため、1955年から毎年6月9、10日に行うようになりました。10日にしたのは、十日をとおかにかけたこと、6月10日頃が旧暦の端午の節句にあたるためです。その後、6月8、9、10日の3日間に拡大。1998年から現在のように6月第一金曜日からの3日間の開催になりました。
また、かつてはこの日に無病息災を願い、浴衣を着て境内で踊っていたことから、広島ではこの日から浴衣を着る習わしがあります。そのためとうかさん大祭は別名「浴衣の着始め祭り」とも呼ばれ、多くの浴衣姿の参拝客で賑わいます。今では広島の三大祭りに数えられ、夏の訪れを告げる風物詩として親しまれています。


とうかさん大祭の見どころ

初日の夜から寺の前の中央通りは歩行者天国になります。日が落ちて暗くなると圓隆寺は500個のちょうちんで華やかかつ幻想的に彩られます。御開帳される稲荷大明神にお参りすると願いがかなうと言われているので、しっかり参拝したいですよね。
このお祭りは参拝のみならず、周辺を散策したり、イベントを見たりするのも楽しみの一つです。祭り期間中、中央通りや周辺一帯は1000店近くの屋台で埋め尽くされ、大変賑わいです。
さらに、2003年からはこの祭りに合わせて、広島市内で「ゆかたできん祭」(浴衣で来てね)という浴衣をコンセプトにしたイベントも開催されるようになりました。期間中は各所で趣向を凝らしたイベントが行われ、なかでも浴衣でのパレードや踊りのパフォーマンス、盆踊り大会などが夏祭りの雰囲気を盛り上げます。
また、「ゆかたできん祭」というだけあり、浴衣で行くと割引になるお店や記念品をプレゼントしてくれるなどお得なサービスがある店も。さらに街中の各地で浴衣姿のペット写真展、お茶席体験コーナー、浴衣のファッションショー、今では名物となっているお化け屋敷など毎年、浴衣や夏らしいイベントが多彩なので、飽きることがありません。普段はなかなか着る機会のない浴衣姿で歩けば涼しく、お祭り気分も高まります。
最終日には、結稲荷(ゆいとうか)の発表も。これはその年の4月からとうかさんのPR活動をしてきた3人のうちわ姫の中から、PRに最も貢献した1名に贈られる名前です。寺の境内で参拝客に見守られながら、インターネットによる一般投票も含めた結果が発表されて大いに盛り上がります。


とうかさん大祭の注意点

お祭り期間中、夜に圓隆寺にお参りに行くと、参道や境内に飾られた提灯に火がともり幻想的です。ただし参拝客が多くかなり長い行列となっているため、明るいうちに御開帳も含めて参拝しておいた方が良いかもしれません。ただし夜に参拝に訪れた人も外からでもお参りできる仕組みになっています。
このお祭りは浴衣姿で有名ですが、着付けができない、着崩れが心配という人もいるでしょう。当日は浴衣を購入またはレンタルした人には着付け無料のお店も近くにたくさんあります。また、安く浴衣の着付けや着崩れを直すサービスもあるので、安心して浴衣姿を楽しめます。
ただし、夜の中央通りや周辺一帯は多くの人で混雑します。浴衣を着ていれば、普段着慣れない浴衣姿に加え、人の多さに疲れるかもしれません。歩き疲れたと思えば、周辺には店も多いのでカフェなどに入って一服するのもおすすめです。
なお、圓隆寺は広島駅から市内電車で10分、八丁堀電停から徒歩5分のアクセスです。電停から圓隆寺までは、屋台も多く並び賑わっているので、お祭り気分に浸りながら歩くことができます。車の場合、中央通りは夜、歩行者天国になり通れません。周辺も交通規制がかかります。専用駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングは多いので規制を考慮しながらパーキングに車をとめましょう。


祭り有名番付

小結クラス
その他呼び名広島三大祭

※祭りびと制作委員会による独自評価。対象となる祭りがどのくらい知名度があるか全国調査により格付け。


祭り要素

伝統・祈願

祭り評価

歴史アイコン
歴史
★★★
ビジュアルアイコン
ビジュアル
★★★
屋台アイコン
出店
★★★★★
環境アイコン
環境
★★★★
アクセスアイコン
アクセス
★★★

※祭りびと制作委員会による独自評価。各項目毎★5つが最高評価。☆は詳細が不明のため評価なし。

祭り日程 2018

2018年6月1日~3日
日程・概要6月1日~3日
6月1日
御開帳法要
産業発展祈願祭
6月2日
焚き上げ法要
6月3日
御閉帳法要


祭りを見る&祭りに参加する

祭りを観覧する 祭りに参加する
観覧料金 無料 参加料金 無料(一部有料あり)
観覧予約 必要なし 参加予約 当日予約可

来場者層

おひとり様
おひとり様
家族
家族
カップル
カップル
友達
友達
来場者数 450,000人

アクセス

住所 広島県広島市中区三川町8-12
交通アクセス 広島電鉄「八丁堀」から徒歩5分

駐車場

駐車場 無し

主催 とうかさん祭禮委員会/圓隆寺
公式URL http://www.toukasan.jp/

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